- 岡部騎手いわく、「武豊騎手の最大の武器はミスをしないこと。騎手は、レース中に判断ミスを含めよくミスをする。単純な話、ミスをしないことが勝利への近道。そのため、加点法ではなく減点法で考えるのが適している。無敗の三冠馬ルドルフの育成方針も含め、何をすればプラスになるかより、マイナスに作用しそうなことをいかに省くかが重要。」
- 羽生義治 棋士いわく、「将棋とは、マイナスの手ばかり。この手をやるとマイナス10点、あれはマイナス50点、別の手だとマイナス100点というゲーム。ミスを犯してしまうのはしかたない。だから、マイナスになる手を指さなくなるだけでもかなり強くなる。」
- 谷川浩司 棋士いわく、「全ての手を読むなんてできない。90%以上の手は考えないで捨てる。直感的に選んだ3-5通りくらいの手を深く読んでいく。」
- 相場の格言いわく、「半分損したら、それを取り返すには2倍にしなければならない。」
- 耶律楚材いわく、「一利を興すは一害を除くにしかず、一事を生かすは一事を減らすにしかず」。一つの良いこと新しいことをやるよりは、一つの悪いこと不要になったものを取り除いていく方が効果的。
- トヨタ生産方式の発明者 大野耐一氏いわく、「顧客の注文を受けてから現金を手にするまでの時間の流れを見て、付加価値を生まないムダを取り除くことで、その時間の流れを短縮する。作業工程を改善する場合、付加価値を生みだす生産設備をいじくりがちだが、付加価値を生む行程の割合は通常、非常に小さいので、その部分を改善しても大した効果はでない。付加価値を生まないムダを排除するという、もっと大きな改善チャンスに多くの人は気づかない。」
- 安岡先生いわく、「われわれの欲望というものは陽です。対する内省、反省というものは陰であります。欲望がなければ活動がないわけですから、欲望はさかんでなければなりませんが、さかんであればあるほど内省というものが強く要求されます。内省のない欲望は邪欲であります。内省という陰の働きは、『省みる』という意味と『省く』という意味があります。内省すれば必ずよけいなものを省き、陽の整理を行い陰の結ぶ力を充実いたします。人間の存在や活動は省の一字に帰するともいわれる所以であります。この省の字は、『かえりみ』『はぶく』と読み、解釈しなければなりません。どちらか一方では半分落ち。」
ムダを省く逆説的発想
- マキャベリいわく、「天国に行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」
- 名将 森祇晶 元西武監督いわく、「努力して先が読めるようになれば、成功は間違いなしというより、むしろ努力すれば大きな失敗は免れる、連敗は防げるということを信じたい。努力には失敗に備える保険のような側面がある。」
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